高血圧と腎不全との関係は?

腎臓と高血圧というのは大変密接な関係があります。
多くの高血圧の原因が腎臓のナトリウムの調節機能の異常
であると考えられているからです。
 
腎臓の病気は高血圧を発生させ、また一方では高血圧が
腎臓病を悪化させる強力なリスク因子でもあるのです。

高血圧の患者の30%が腎障害を合併していると報告されています。
 
体内で生じた老廃物は血液によって腎臓に運ばれ、
腎臓の中にある網目のような構造を持った糸球体でろ過されて
尿として体外に排出されます。

このろ過機能が低下し腎臓の働きが30%以下になってしまった
状態を腎不全といいます。
 
もともと腎臓の病気があると血液をろ過する糸球体の網目が
詰まってしまい、体は何とか圧力をかけてろ過しようとする為
高血圧になります。

また、もともと腎臓病がなくても高血圧が続くと糸球体の細い網目に
動脈硬化が起こり、ろ過機能が衰えます。
 
このように高血圧を腎臓病は互いに悪循環を作り出してしまうのです。
 
慢性腎臓病は心筋梗塞や脳卒中など重大な危険因子になっています。
高血圧にならない事が腎臓を守る事になり、腎臓を守る事が
心臓や脳を守る事につながります。

慢性腎臓病患者は末期腎不全で亡くなるよりも心血管疾患で
死亡する率が高いという報告もされています。

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